lundi 31 décembre 2007

哲学の関連で思い出すこと

2007年4月16日



今回のことを哲学との関連で見ると、この2年余りの間にいろいろなことが私の頭の中を去来している。まず今までほとんど気付かれずにどこかに行ってしまっていた記憶が甦ってきたことだ。それは高校時代の志望が哲学であったこと。今となってはその理由を思い出せないし、高校3年の時に周りに言われて今の分野に転向したので、大した根拠もなかったのかもしれない。

それから、1年程前に私のフランス語版ブログに届いたフランス人の元哲学教師の言葉が、静かだが確実な影響を与えている。彼は全ての内容に目を通し、私という人間を分析していた。

「あなたはこの世に生きている人たちの仲間で、そこに参加することを知っている。あなたのフランス語への思い入れの強さに驚いています。言語は人間が住む家です。もし薦めるとすれば、マルティン・ハイデッガー (1889-1976) の "Lettre sur l'Humanisme" 「ヒューマニズムについて」 などはよいでしょう。

あなたはイメージに惹きつけられています。それから時の流れに身を委ねることが気に入っています。そこにはすでに亡くなっている人と同時代人であろうとする意思が感じられるのです」

そして、こう結論付けている。

「あなたの天性の活力は現象学 la phénoménologie と結びついていて、フッサールやハイデッガーを愛するために生れてきたのです。そして、それはカンディンスキーへとつながるでしょう」

現象学という初めて聞く言葉が私の内に強いインパクトを残し、これらの芸術家が急に自分に近いところに感じられるようになっていた。それから今年の正月、母親の本棚に昭和20年代の哲学書があった。坂田徳男著 「哲學素描」 (晃文社)。読んでみると驚いたことに、それは科学哲学の啓蒙書だったのである。




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